学内公募研究(令和5年度)

令和元年度より、本学の研究推進と研究のブランド化推進のため、本学教員の提案による研究テーマを公募し、審査委員会にて内容を審査後予算措置し支援しております。
研究タイプは、
「萌芽型」(科研費等競争的資金研究を目指す研究)
「発展型」(現在実施しているの競争的資金研究をさらに発展させる研究)
「実用化型」(企業との産学共同研究の準備段階の研究)
「地域連携型」(自治体・地域団体等との地域連携事業の準備段階の研究)
となっています。

非線形光学テラヘルツシステムを用いた建築材料非破壊検査システムの開発

  • 住み続けられるまちづくりを
  • つくる責任 つかう責任
研究タイプ
萌芽型
研究代表者
情報通信工学科 准教授 縄田 耕二
研究概要
テラヘルツ波は,電波のように様々な材料に対する高い透過性と、光波のような直線的に伝搬する性質の両方を併せ持った電磁波であり、モルタルやサイディング、木材、石膏ボード、樹脂など、様々な建築材料に対する透過性を示すため非破壊検査利用が特に期待されている。本研究ではバックワードテラヘルツ波パラメトリック発振を用いた建築材料非破壊検査に関する研究を行う。

共同仮想環境でのユーザー体験品質に対する更新頻度の影響に関する研究

研究タイプ
萌芽型
研究代表者
情報通信工学科 講師 グエンヴァンドゥック
研究概要
共同仮想環境 (CVE) は、地理的に分散したユーザーが相互に対話し、さまざまなタスクで共同作業できるようにする仮想空間である。高ユーザー体験品質を提供するために、共有オブジェクトに関する情報を含む更新メッセージを他のピアに頻繁に送信する必要がある。 本研究の目的は共同仮想環境でのユーザー体験品質に対する更新頻度の影響を調査することである。

海水電解用酸素発生陽極のSDGs9に向けた作製方法の検討

  • すべての人に健康と福祉を
  • 安全な水とトイレを世界中に
  • エネルギーをみんなに そしてクリーンに
  • 産業と技術革新の基盤をつくろう
  • つくる責任 つかう責任
  • 気候変動に具体的な対策を
  • 海の豊かさを守ろう
研究タイプ
萌芽型
研究代表者
環境応用化学科 教授 加藤 善大
研究概要
申請者は、海水の電気分解による水素製造に用いる酸素発生陽極の開発を行っている。この陽極には、塩素を発生させず酸素のみを発生させる性能が求められる。これまでの研究から、アノード電着法による創製が最も有効であることがわかっている。この方法では多くの工程と薬品を要するため、産業化には新たな技術基盤を確立する必要がある。本研究では、従来の酸素発生陽極の創製工程を大幅に減らすべく、新規な創製方法に挑戦する。

映像解析技術の精度向上に関する研究

  • 住み続けられるまちづくりを
研究タイプ
萌芽型
研究代表者
建築学科 准教授 曹 淼
研究概要
近年、映像解析技術による地震時の変位応答モニタリングに関する研究が進められている。しかし、撮影用のカメラの性能等により、変位応答の計測精度に限界があるという課題がある。そこで本研究では、従来の解析手法に、差分法を加えることで、映像解析技術の精度向上を図る。また、振動台実験により、本研究の新手法の有効性を検証する。

バイオマスを利用した地域脱炭素化研究開発

  • エネルギーをみんなに そしてクリーンに
  • 働きがいも経済成長も
  • 住み続けられるまちづくりを
  • つくる責任 つかう責任
  • 気候変動に具体的な対策を
  • 陸の豊かさも守ろう
研究タイプ
萌芽型
研究代表者
生活デザイン学科 教授 大場 真
研究概要
中山間地域へグリーンテクノロジーを導入し、地域活性化や脱炭素化を推進するため、地域バイオマスを利用し、エネルギー効率の高い住宅木質化を研究開発する。併せて、バイオマスサプライチェーンを整備するための研究を行う。具体的には薪ボイラーなどを導入した際の木造住宅の熱環境調査を行う。また林業効率化のための森林調査のDX化を検討し、また森林炭素吸収源に関する研究を行う。

社外女性取締役の兼任状況と企業業績に関する研究

  • ジェンダー平等を実現しよう
  • 働きがいも経済成長も
  • 人や国の不平等をなくそう
  • つくる責任 つかう責任
  • 平和と公正をすべての人に
研究タイプ
萌芽型
研究代表者
経営コミュニケーション学科 講師 黎 敏利
研究概要
日本のコーポレートガバナンス・コードの「取締役会の3分の1以上を独立した社外取締役で構成する」という点と、女性活躍推進法が施行されて「女性管理職30%を目指す」という点を両方解決できる選択肢の一つが女性の社外取締役なのだが、この「数合わせ」の考え方から脱却しない限り、本来の目的の「経営の多様性」は実現したとは言えない。これから、独立取締役の兼任の経済効果について検証したいと考えている。

車載用リチウムイオン廃蓄電池を利用したエネルギーマネジメントシステムの開発及び実証実験

  • エネルギーをみんなに そしてクリーンに
  • 産業と技術革新の基盤をつくろう
  • 住み続けられるまちづくりを
研究タイプ
発展型
研究代表者
電気電子工学科 教授 下位 法弘
研究概要
今後、大量廃棄が予測される電気自動車等の車載用廃蓄電池を固定用蓄電池に活用したエネルギーマネジメントシステム構築を検討しており、昨年度は車種を問わず全ての車載蓄電池を固定用蓄電池として利用するための制御プログラムとハードウェアの構築に成功した。八木山キャンパスに当該システムの基本形を設置して実証実験を行いつつ、一般家庭から産業用途まで対応できる高出力エネルギー供給システムの基礎構築技術を確立する。

強磁性電極/単一半導体量子ドット接合による単一スピントランジスタの作製

  • エネルギーをみんなに そしてクリーンに
  • 産業と技術革新の基盤をつくろう
  • 住み続けられるまちづくりを
研究タイプ
発展型
研究代表者
電気電子工学科 教授 柴田 憲治
研究概要
半導体量子ドット(QD)は自然界に存在する原子と同様の性質を示しつつ、電子を1つずつ追加できる制御性も兼ね備えるため、次世代の光・電子デバイスへの応用研究が盛んに行われている。本研究では、強磁性体/単一コロイドQD接合を作製し、強磁性体からQDへのスピン注入とQDでのスピン制御、スピン状態の検出までを1つの素子で行うスピントランジスタを実現し、コロイドQDのスピントロニクス素子への展開を図る。

感覚センサ統合によるロボットハンドリングシステムに関する研究開発

  • すべての人に健康と福祉を
  • 働きがいも経済成長も
  • 産業と技術革新の基盤をつくろう
研究タイプ
発展型
研究代表者
電気電子工学科 教授 室山 真徳
研究概要
これまで、真に役立つ人間協調ロボットの実現に向けて、独自開発のMEMS-LSI集積化触覚デバイスや様々なセンサによる時系列データの取得、解析および機械学習による識別技術などを開発してきた。本研究では視覚や触覚などの感覚センサのマルチモーダルセンシング、識別技術、およびロボット制御技術を全体統合し、これまで実現できていなかった複雑なロボットハンドリングのタスク処理を実現するための研究開発を行う。

共振器内共鳴励起型中赤外レーザーの高出力化

  • 産業と技術革新の基盤をつくろう
  • 気候変動に具体的な対策を
研究タイプ
発展型
研究代表者
情報通信工学科 教授 佐藤 篤
研究概要
宇宙では、装置サイズや消費電力、排熱量などが厳しい制約を受ける上に過酷な温度環境及び放射線環境下での動作が強いられることから、レーザーの高出力化が極めて難しい。しかしながら、宇宙基本計画にも含まれる地球環境観測や衛星コンステレーションでは10W級の宇宙用高出力レーザーの実現は必須である。本研究では、10W級宇宙用高出力レーザーの実現を目指し、共振器内共鳴励起方式による高出力レーザーを開発する。

信号処理と方向統計学の融合による発展型高精度信号マッチング技術の開発

  • 産業と技術革新の基盤をつくろう
研究タイプ
発展型
研究代表者
AI教育推進室(情報通信工学科) 准教授 八巻 俊輔
研究概要
本研究では、「方向統計学」と「信号処理」という異なる学問の融合による高精度信号マッチング技術の開発を目指す。生体認証やパターン認識などの信号マッチングに広く用いられてきた手法に、位相限定相関関数を用いた手法がある。一方で、角度データを統計的に取り扱う学問として、方向統計学が近年注目を集めており、信号の位相を角度データとして捉える事により、方向統計学の概念が信号処理にも応用できることが期待される。

実構造物の地震時の変位計測システムの開発研究

  • 産業と技術革新の基盤をつくろう
  • 住み続けられるまちづくりを
  • つくる責任 つかう責任
研究タイプ
発展型
研究代表者
建築学科 教授 薛 松濤
研究概要
地震時の建築物の性能評価には、変位応答が重要な指標となる。しかし、加速度センサーを使用して変位応答算定する際、積分法が異なると評価精度に影響する恐れがある。申請者は、画像計測法を用いた直接変位測定システムを開発し、測定装置の揺れを除去する方法を考案し、振動台実験で検証した。今後、既存の構造ヘルスモニタリングシステムや他の積分法の結果と比較して評価し、本手法の有効性を実証して提案する。

高齢者施設における感染症リスクを低減させる建築・設備に関する研究

  • すべての人に健康と福祉を
研究タイプ
発展型
研究代表者
生活デザイン学科 講師 谷本 裕香子
研究概要
感染症の流行の際には、高齢者等、感染が致命傷となり得る入居者の生活する高齢者施設においての対策は必須である。
本研究では、現在広く普及している平面タイプのユニットケア施設を対象に、3次元熱流体解析による気流解析、CO2濃度の計測、入居者および職員の動作分析を行い、建築・設備計画が協働で高齢者施設における感染リスクを低減する建築計画の提案を行うことを目的とする。

AR技術による電磁波の高精度可視化システムの開発

  • エネルギーをみんなに そしてクリーンに
  • 働きがいも経済成長も
  • 産業と技術革新の基盤をつくろう
研究タイプ
実用化型
研究代表者
情報通信工学科 教授 袁 巧微
研究概要
この研究は、ワイヤレス給電システムの安全性に関する社会的な懸念を解消するために、電磁界解析と電磁界測定技術、そして拡張現実(AR)技術を組み合わせて、ワイヤレス給電システムの周辺電磁界を可視化し、リアルタイムで電磁界分布を把握することを試みる。これにより、無線電力伝送システムの安全性を確認しながら、システムの普及を促進し、ユーザの安心感を向上させることが目的とする。

3D都市データを活用した防災教育コンテンツの利用促進に関する研究

  • 質の高い教育をみんなに
  • 住み続けられるまちづくりを
  • 気候変動に具体的な対策を
研究タイプ
実用化型
研究代表者
都市マネジメント学科 講師 小野 桂介
研究概要
申請者においては国土交通省が公開した最新の3Dデータを活用し、小中学生が地域の浸水リスクを学ぶことができる防災教育コンテンツを開発している。しかしながら、現状では対象が郡山市に限定されている。開発されたコンテンツの普及・利用促進に向けて、今後対象都市を拡充することが必要である。以上を踏まえ、本研究では東北地方の複数都市における3D防災コンテンツの作成および公開を目指す。

3次元モデリングツールを用いた建築物のパッシブデザインに関する研究

  • 質の高い教育をみんなに
  • エネルギーをみんなに そしてクリーンに
  • 産業と技術革新の基盤をつくろう
  • つくる責任 つかう責任
研究タイプ
実用化型
研究代表者
建築学科 准教授 大石 洋之
研究概要
近年、建築物のエネルギー負荷削減のために計画・設計時にパッシブデザインが求められる。
しかしながら、シミュレーションによる計算等の根拠ではなく設計者の経験則に留まることも多い。そこで本研究では、設計時のシミュレーションの活用方法、特に日射による熱負荷を制御するための光環境、および熱負荷シミュレーションの両者を連携して活用するためのモデリング方法を整理し、ZEB の構築に貢献することを目的とする。

サイバーパトロール活動促進システムの拡張と機能強化

  • 人や国の不平等をなくそう
  • 平和と公正をすべての人に
研究タイプ
地域連携型
研究代表者
情報通信工学科 教授 角田 裕
研究概要
前年度に、SNS上から有害と思われる投稿を検索・収集しサイバーボランティア参加者にプッシュ配信してサイバーパトロール活動を促すシステムを開発した。本研究では、システムで扱う有害投稿の種別を従来の児童被害関連だけでなく特殊詐欺や闇バイトなどにも拡張し、貢献範囲の拡大を目指す。また、参加者のさらなる意欲向上を目指し、参加者全体の活動状況を見える化してフィードバックする機能を開発する。

塩竈における地域協働型の文化遺産デジタルマップ制作と歴史まちづくりとの連携

  • 質の高い教育をみんなに
  • 住み続けられるまちづくりを
  • 海の豊かさを守ろう
研究タイプ
地域連携型
研究代表者
建築学科 准教授 中村 琢巳
研究概要
千賀の浦と鹽竈神社に代表される塩竈は自然と歴史が織りなす文化遺産を誇る。かつ門前町、浦戸諸島、近代住宅地とその地域空間も多様である。NPOや市と大学が協働し、塩竈ならではの多層的な文化遺産の総合的な価値を表現する図面化やデジタルマップ制作に取り組む。地域回遊を促すガイド・ツールや博物館展示へとつなげる手法も視野に入れ、各地の自治体が推進する歴史まちづくりの具体的な手引き事例となりうる汎用性も考慮する。

ポスト3.11、ポストコロナの建築、都市、地域社会を考える:七ヶ浜町をケーススタディとして

  • すべての人に健康と福祉を
  • 質の高い教育をみんなに
  • 住み続けられるまちづくりを
  • つくる責任 つかう責任
  • 海の豊かさを守ろう
  • 陸の豊かさも守ろう
  • パートナーシップで目標を達成しよう
研究タイプ
地域連携型
研究代表者
建築学科 准教授 錦織 真也
研究概要
七ヶ浜町は、太古から人々の営みがあった自然豊かな地域であり、複雑な地形・地理的特性により特徴ある近代化を遂げてきた。東日本大震災においてもその特異的な町の成り立ちから浜ごとに独自の復興を遂げている。本研究では、地域の人々への聞き取りや地域・学生間の交流を通して東日本大震災以前も含めた町の成り立ちやエリアごとの復興状況をリサーチし、ポスト3.11、ポストコロナの地域社会の姿について都市・建築的な提案を行う。

地場の素材と造形が活かされた風景の保全活用 —宮城の石材と建築・庭・町並みに着目して—

  • 働きがいも経済成長も
  • 産業と技術革新の基盤をつくろう
  • 住み続けられるまちづくりを
  • 陸の豊かさも守ろう
研究タイプ
地域連携型
研究代表者
生活デザイン学科 教授 大沼 正寛
研究概要
東北は地場の素材・造形の宝庫であり、生業と景観の双方に関わる石材はその代表といえる。宮城県でも、神社門前本町の塩竈石、生業景や廃校再生に関わる丸森石、建物や硯に用いられる雄勝石などが挙げられるが、建築・庭・町並みなど、こうした素材や造形が活かされた風景の存続が課題となっている。本研究では既得の情報・人脈を活かし、その保全活用について、産官民学からみた共有知を得ることを目的とする。

東北地方における共創型ローカルデザイナーの育成に関する研究

  • 質の高い教育をみんなに
  • 産業と技術革新の基盤をつくろう
  • 住み続けられるまちづくりを
  • つくる責任 つかう責任
研究タイプ
地域連携型
研究代表者
産業デザイン学科 講師 坂川 侑希
研究概要
本研究は、東北地方で活動しているローカルデザイナーと学生をつなげ、正課外の地域連携プロジェクトの中で共創に基づく実践を行うことで、地域活性化に資する高度のデザイン人材(共創型ローカルデザイナー)の育成方法について検討するものである。また、地域での共創を積極的に推進できる、リーダーシップに優れた共創型ローカルデザイナーの育成と、地域に根ざしたデザイン教育のあり方について考察することを目的とする。

過去アーカイブ

本学教員の研究シーズの社会実装を推進するため、企業との共同研究、自治体との共同事業に資金を確保し推進しております。プロジェクト研究事業は、本学教員が代表となり、地域企業と共同による実用化の試験と開発を目指す事業です。
以下の研究タイプのプロジェクト研究事業を実施しております。

プロジェクト研究一覧

共同プロジェクト研究(実用化型)研究支援センター(RSC)

実用化開発研究
実用化の可能性がすでに示されていること。実用化の可能性から、その後の実現を目指す開発研究。
実用化試験研究
基盤研究を終了していること。基盤研究後の実用化の可能性を一層明らかにするための開発研究。

地域連携プロジェクト研究地域連携センター(CRC)

地域の発展に寄与することを目的とした調査又は研究。
主に対象となる地域と連携し、地域文化・地域産業・人材育成等に関わる研究推進を図る事業です。フィールド調査、地域産業や自治体との連携を図りながら進めます。

その他プロジェクト研究

せんだい創生プロジェクト地域連携センター(CRC)

せんだい創生COCプロジェクト

「地(知)の拠点整備事業(大学COC事業)」の地域志向教育として「地域」を志向した「仙台市のまちづくり」や「地下鉄東西線沿線に関わるまちづくり」をテーマに、学生参画によるプロジェクト研究活動を実施しております。

せんだい創生プロジェクト

仙台市と東北工業大学とのまちづくりにおける連携・協力に関する協定に基づき、市民活動の活性化や市民交流の向上、地域社会の発展と未来を担う人材育成などを目的に、まちづくりプロジェクトの企画及び運営を行うものです。

※本プロジェクトでは、仙台市の課題を以下の4分野に分類し、研究活動を実践しております。

研究分野
  1. 福祉・高齢者
  2. 防災減災・まちづくり
  3. 環境・持続可能性構築社会
  4. 公共交通
報告書