IoTテクノロジ研究所
Society 5.0研究拠点
所長 袁巧微(工学部 情報通信工学科 教授)
IoT(Internet of Things)技術は全てのモノがネットワークにつながる技術であり,近年IoTへの取り組みが世界で注目を集めるようになり,日本でもSociety5.0にIoTの役割が明記されている.本プロジェクトはIoT技術を支える電力供給・無線通信・センサと言った要素技術の発展及びそれらの応用システムの開発を行う.またそれらの要素技術を融合し,企業と幅広い技術での共同研究を行い,より実用化に近いシステムの開発プラットフォームを提供する.
- キーワード
- 無線電力伝送、ワイヤレス給電、レーザ、センサ、無線通信、位置推定、IoT
研究内容
IoTを支える技術は①インターネット技術,②モノとインターネットの接続技術,③データ処理技術所謂ビッグデータ技術で構成されている.本研究プロジェクトは主に②を対象とし,無線技術,ソフトウェア技術,電気回路技術をベースにし,下記の技術に関する研究活動を展開していく.また,これらの研究を進める際に,適宜企業への技術紹介などの機会を設けるようにし,共同研究につながるよう努める.
1.モノとセンサへの電力供給技術
工業,社会インフラ,医療現場,防災分野に置かれているすべての電気製品またはセンサを動作させるには電力が必須で,現状では有線またはバッテリで供給するのが主流である.しかし,有線給電は故障しやすく,モビリティ性が乏しく,給電線が煩雑になるなど,また,バッテリ給電に関してはバッテリ交換の手間,コストと重量の面に欠点がある.本研究プロジェクトでは無線でそれらの問題の解決を試みる.特にモビリティ電気製品に,または人の管理に届かない遠距離センサへの給電のワイヤレス化を目指す.
2.センシングと関連技術
IoTでは,インターネットへ送信すべき様々な情報を得るためのセンシング技術が重要である.本研究所では,生体情報や環境情報を得るための光センシング基盤技術について研究を進める.またセンシング情報からサービスとして有益な情報に加工する技術を確立しなければ,普及は望めない.特に,屋内では,無線信号だけで位置推定することは困難であるので,様々なセンシング情報も利用する位置推定技術を中心に研究を推進する.
3.モノとインターネットの無線接続技術
IoTでは様々な場所にモノが設置されるため,無線によってネットワークに接続させる必要がある.一方,ワイヤレス給電を行うと干渉の発生が予想される.そこで,ワイヤレス給電と両立しうる無線通信法についても検討する.




令和5年度の研究(または活動)内容
活動1.オンライン技術と文化交流会2件
活動1-1.11月30日Workshop between Purdue University and Tohoku Institute of Technology
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令和4年度の研究(または活動)内容
活動1.7月4日 令和4年度活動方針とイベントについ打合せ
活動2.JST Online Sakura Scienceの共催 海外(先生+学生)参加者14名、工大先生+学生参加者16名
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- 過去の研究(または活動)内容
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令和3年度の研究(または活動)内容
2021年度の研究活動内容は下記の通りである。
A. MIMO-WPTワイヤレス給電技術に関して以下の成果が得られた。
A.1多数受電素子の場合、受電素子を選択できる条件に拘束したシステム最大効率を保証する電力伝送手法に関する初期的な結果が得られ、その結果を2021年の国際ワークショップAWPT2020にて発表され、Student Best Paper Award(3rd Best)に受賞された[成果学会発表1]。…続きを読む令和2年度の研究(または活動)内容
1. ワイヤレス給電技術に関して以下の成果が得られた.
1.1 屋内電気デバイスおよびセンサーへの送電技術に必須な送電アンテナのビームフォーミング技術課題を取り組み,MIMO-WPTシステムの最大効率が得られる励振条件から,アレーアンテナの放射ビームの制御に可能であることを解析で明らかになった.…続きを読む
メンバー
学内メンバー
- 工藤 栄亮(情報通信工学科 教授)
- 佐藤 篤(情報通信工学科 教授)
- 田倉 哲也(電気電子工学科 准教授)
- 北 元(情報通信工学科 准教授)
- 中山 英久(電気電子工学科 教授)
外部関連メンバー
- 篠原 直毅(京都大学 教授)
- 鈴木 順(仙台高等専門学校 総合工学科 准教授)
関連研究テーマ等
科研費テーマ等
令和5年度
- 科研費基盤(B)
「高効率海中・海上混合電磁波伝送路の構築」(袁 巧微) - 科研費基盤(C)
「高出力中赤外パルスレーザの発熱低減技術の研究」(代表:佐藤 篤)
令和4年度
- 科研費基盤(C)
マルチセンシング情報を用いる屋内位置推定法に関する研究(代表:工藤 栄亮) - 科研費基盤(C)
LC-Boosterを搭載したカプセル型低侵襲磁気ハイパーサーミア素子の開発(代表:田倉 哲也) - 科研費基盤(C)
「高出力中赤外パルスレーザの発熱低減技術の研究」(代表:佐藤 篤)
- 過去の科研費テーマ等
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令和3年度
- 科研費基盤(C)
マルチセンシング情報を用いる屋内位置推定法に関する研究(工藤 栄亮) - 科研費基盤(C)
LC-Boosterを搭載したカプセル型低侵襲磁気ハイパーサーミア素子の開発(田倉 哲也) - 科研費基盤(C)
「高出力中赤外パルスレーザの発熱低減技術の研究」(佐藤 篤)
令和2年度
- 科研費基盤(C)
AR技術を用いたワイヤレス給電システムの可視化に関する研究(袁 巧微) - 科研費基盤(C)
マルチセンシング情報を用いる屋内位置推定法に関する研究(工藤 栄亮) - 科研費基盤(C)
LC-Boosterを搭載したカプセル型低侵襲磁気ハイパーサーミア素子の開発(田倉 哲也)
- 科研費基盤(C)
学内公募研究
令和5年度
- 「AR技術による電磁波の高精度可視化システムの開発」(袁 巧微)
- 「共振器内共鳴励起型中赤外レーザーの高出力化」(佐藤篤)
令和4年度
- 「MIMO-WPTシステムにおける無線電力伝送効率に関する研究」(袁巧微)
- 「ライダーセンシング用小型スーパーコンティニューム光源に関する基礎研究」(佐藤 篤)
- 過去の学内公募研究等
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令和3年度
- 「赤色波長帯高出力固体レーザーの実用化」(佐藤 篤)
令和2年度
- 波長0.7μm帯医用高安定サブナノ秒パルスレーザーの研究(佐藤 篤)
- ワイヤレス給電システムの開発(袁 巧微)