生体医工学研究所

医工学・健康福祉研究拠点

医療を工学で支える先端医工融合領域研究所

所長 小林正樹(工学部 電気電子工学科 教授)

超高齢化社会を迎えたわが国では、健康長寿社会の実現が強く求められています。健康・福祉の増進・充実のためには、工学の幅広い分野の先端技術を結集した、医療・福祉機器やセンサ、健康管理システム、および薬効などの評価技術の開発が不可欠です。生体医工学研究所は、それぞれの専門分野をベースに医工学に携わる工学研究科3専攻の研究者が、学内組織の枠を越えて学際・融合研究を促進するため、そのプラットフォームとして設立されました。

  • 2030年に向けて世界が合意した「持続可能な開発目標」です
  • すべての人に健康と福祉を
  • 産業と技術革新の基盤をつくろう
キーワード
生体計測、生体・医用光学、バイオフォトン、聴覚・音響工学、生物電気化学、生体情報学、レーザー工学、アイセーフレーザー、ホルミウムレーザー、アレキサンドライトレーザー、神経医工学、iPS創薬、認知神経科学、ナノ材料化学、組込システム、電子機械制御、介護福祉用ロボット、生体システム工学、バイオメカニクス、医用システム、バイオ電気化学、バイオデバイス、バイオチップ、健康、老化、ストレス、呼気分析、予防医学、健康管理、視覚機能測定、視覚環境、視覚パターン認識、色彩空間
生体医工学研究所(前編)
生体医工学研究所(後編)

活動内容

医工学分野の研究に携わる、あるいは関心のある研究者の間での情報交換や、共同研究や研究協力体制の構築を促すためのネットワークづくりを目的とした活動を行います。あらかじめ具体的な研究テーマをもつ研究所ではなく、新たな研究プロジェクトの自然発生を促すインキュベーション研究所として位置づけ、以下の活動を行います。

  • 研究会やセミナー、外部講師による講演会など、それぞれの研究シーズとニーズを知るための情報交換の場を設ける。
  • 学際分野である医工学研究に興味・関心をもつ、様々な専門をベースとする研究者にも研究会等学内イベントへの参加を呼びかけ、学内のアカデミックな交流の活性化を図る。
  • 大学院生の参加も促し、学生間の交流を含めた大学院教育の場として活用する。

これらにより、①新たな協力関係の醸成、②新しい研究テーマの発見、③共同研究チームの編成、④外部資金獲得への相互支援などをめざします。

研究内容

  • 身体運動で制御する人工発声器官の研究(伊藤)
  • バイオ電気化学計測技術の研究、電気化学計測法を用いた細胞の呼吸バースト計測に関する研究(葛西)
  • 睡眠に関する基礎研究および応用研究(辛島)
  • 生体光断層画像計測技術の研究、バイオフォトンによる酸化ストレス計測の研究(小林)
  • 可視領域及び中赤外領域における高出力パルスレーザー技術の研究(佐藤)
  • ヒトiPS神経を主とした薬効薬理および毒性評価に関する研究(鈴木)
  • ストレスが関与する生体情報計測、電子スピン共鳴・光計測による抗老化の研究(多田)
  • 組込システムとセンサネットワークの研究、ネットワークを利用した高度な情報処理に関する研究(中山)
  • ナノ材料を用いた高感度簡易分析方法の研究、多孔質ガラス中の化学反応を用いた呼気分析及び予防医学への適用の研究(丸尾)
  • 足の不自由な方の歩行訓練用歩行車の開発、目の不自由な方を誘導するガイドロボットの研究(丸山)
  • 脳活動計測信号に基づく人間の認知状態推定の研究、社会における合意形成の神経基盤に関する脳イメージング研究(三浦)
  • 介護・福祉用ロボットの研究、ウェアラブルロボティクスの研究(水野)
  • 視覚機能の定量的測定法の開発―個性にあった豊かな色彩空間を創るために-(矢野)
生体医工学研究センター 生体医工学研究センター
電気化学計測法による呼吸バーストの測定(葛西) 電気化学計測法による呼吸バーストの測定(葛西)
人体のバイオフォトン画像計測(小林) 人体のバイオフォトン画像計測(小林)
波長2μmホルミウムマイクロチップレーザー(佐藤) 波長2μmホルミウムマイクロチップレーザー(佐藤)
多孔質ガラス分析チップ(丸尾) 多孔質ガラス分析チップ(丸尾)
リハビリ用歩行車(左)、目の不自由な方のガイドロボット(右)(丸山) リハビリ用歩行車(左)、目の不自由な方のガイドロボット(右)(丸山)
移乗支援システムによる車いす利用者の運搬(水野) 移乗支援システムによる車いす利用者の運搬(水野)

令和5年度の研究(または活動)内容

・東北工業大学『東北SDGs研究実践拠点』産学連携交流会研究シーズ発表会にて、医工学・健康福祉研究拠点生体医工学研究所から辛島彰洋教授がシーズ発表を行い、産学交流会にて情報交換を行った。 …続きを読む

令和4年度の研究(または活動)内容

共同研究の推進
丸尾研-辛島研,鈴木研-葛西研,小林研-多田研
1. Omega 8-8: Cover Art (2023.03)(丸尾)
…続きを読む

過去の研究(または活動)内容

令和3年度の研究(または活動)内容

・研究所紹介ホームページの整備
生体医工学研究所に参加する各研究室の紹介を含む研究所ホームページを整備した。…続きを読む

令和2年度の研究(または活動)内容

東北工業大学・宮城産業技術総合センター合同Webテクノフェアに参加 (2021年2月15日~3月15日)
生体医工学研究所に参加する各研究室の2分間研究紹介動画を作成し、これに研究所全体の紹介を含め、前編・後編2編の研究所紹介動画を作成した。…続きを読む

令和元年度の研究(または活動)内容

研究所の設置目的

  1. 医工学分野の研究に携わる(関心を持つ)研究者の,学内での共同研究(ゆるい協力関係から)を促すための情報交換の場,ネットワークづくり
  2. 工大における医工学研究のブランディング
  3. 研究用計測・分析機器や研究室(生体医工学研究センター)の共同利用の促進…続きを読む

メンバー

学内メンバー
  • 伊藤  仁(電気電子工学科 教授)(聴覚・音響工学)
  • 葛西 重信(電気電子工学科 教授)(生物電気化学)
  • 辛島 彰洋(電気電子工学科 教授)(生体情報学)
  • 小林 正樹(電気電子工学科 教授)(生体・医用光学)
  • 佐藤  篤(情報通信工学科 教授)(レーザー工学)
  • 鈴木 郁郎(電気電子工学科 教授)(神経医工学)
  • 多田 美香(環境応用化学科 准教授)(生体関連化学)
  • 中山 英久(電気電子工学科 教授)(組込システム)
  • 丸尾 容子(環境応用化学科 教授)(ナノ材料化学)
  • 三浦 直樹(情報通信工学科 教授)(認知神経科学)
  • 水野 文雄(電気電子工学科 教授)(介護福祉用ロボット)
  • 下位 法弘(電気電子工学科 教授)(材料・真空工学)
  • 矢野 雅文(客員研究員(東北大学名誉教授))(生体システム工学)
  • 丸山 次人(客員研究員(東北工業大学名誉教授))(電子機械制御)

関連研究テーマ等

科研費テーマ等

令和5年度

  • 科研費基盤(C)
    「睡眠ステージ判定への応用を目指した睡眠時呼吸制御システムの解明」(代表:辛島)
  • 科研費基盤(C)
    「健康管理への応用を目指した生体ガス簡易計測用多孔体光学センサの開発」(分担:辛島)
  • 科研費基盤(C)
    「極微弱遅延発光分光による皮膚酸化ストレス評価法に関する研究」(代表:小林)
  • 科研費基盤(C)
    「高出力中赤外パルスレーザの発熱低減技術の研究」(代表:佐藤)
  • AMED
    「神経・心臓における機能を指標とした医薬品の安全性評価MPSの開発」(代表:鈴木)
  • 科研費基盤(B)
    「超高時空間分解能電気イメージングによる脳オルガノイド機能と組織構造の同時評価」(代表:鈴木)
  • 科研費(萌芽)
    「超精密電気計測技術とAIを用いた脳の学習・記憶機能を調整する刺激パターンの探索」(代表:鈴木)
  • 科研費基盤(C)
    「DNM1L変異を有する神経細胞におけるミトコンドリア機能および細胞活動電位の評価」 (分担:鈴木)
  • 厚労科研
    「バイタルサインの統合的評価による急性毒性試験の判定基準策定と代替法に資する研究-診断学とAIによる致死性予測と人道的エンドポイントの設定-」(分担:鈴木)
  • 厚労科研「AI支援型MPSを用いたヒトiPS由来神経細胞による神経毒性試験法の開発」(分担:鈴木)
  • 科研費(若手研究)
    「神経細胞集団のCa輝度変化情報の機械学習による医薬品の痙攣毒性予測法の開発」(代表:松田)
  • 科研費(若手研究)
    「単一軸索伝導速度計測と軸索形態の機械学習に基づいたミエリン機能障害評価法の開発」(代表:柴田)
  • 科研費基盤(C)
    「アストロサイトとニューロンの同時機能評価を可能とする新規痙攣毒性評価法の開発」(代表:黒田)
  • 科研費基盤(C)
    「健康管理への応用を目指した生体ガス簡易計測用多孔体光学センサの開発」(代表:丸尾)
  • 科研費基盤(C)
    「合意形成における手続きの公正さが利他的価値判断に果たす役割:脳科学的検証」(代表:三浦)
  • 科研費基盤(C)(一般)
    「フィードバック制御による映像提示を行う斜視視覚支援ウェアラブルシステムの開発」(代表:水野)

令和4年度

  • 科研費基盤(B)
    「ヒト大脳皮質オルガノイドの機能を指標とした薬効評価法の開発」(代表:鈴木)
  • 科研費基盤(C)
    「極微弱遅延発光分光による皮膚酸化ストレス評価法に関する研究」(代表:小林)
  • 科研費基盤(C)
    「高出力中赤外パルスレーザの発熱低減技術の研究」(代表:佐藤)
  • 科研費基盤(C)
    「健康管理への応用を目指した生体ガス簡易計測用多孔体光学センサの開発」(代表:丸尾)
  • 科研費基盤(C)
    「睡眠ステージ判定への応用を目指した睡眠時呼吸制御システムの解明」(代表:辛島)
過去の科研費テーマ等

令和3年度

  • 科研費基盤(B)
    「ヒト大脳皮質オルガノイドの機能を指標とした薬効評価法の開発」(代表:鈴木)
  • 科研費基盤(C)
    「上腕動作をトリガーとして発話の運動指令を制御するMotion-To-Speech」(代表:伊藤)
  • 科研費基盤(C)
    「極微弱遅延発光分光による皮膚酸化ストレス評価法に関する研究」(代表:小林)
  • 科研費基盤(C)
    「睡眠ステージ判定への応用を目指した睡眠時呼吸制御システムの解明」(代表:辛島)
  • 科研費基盤(C)
    「高出力中赤外パルスレーザの発熱低減技術の研究」(代表:佐藤)
  • 科研費基盤(C)
    「脳活動・眼球運動計測に基づく協調作業で生じる「場の空気」の可視化に関する研究」(代表:三浦)
  • JST A-Step
    「感染症に有効なナノ多孔体を用いた呼気分析による健康管理方法の研究開発」(代表:丸尾)
  • ST 産学共同(育成型)
    「神経活動のビックデータ解析法を用いた化合物が引き起こす痛みおよび依存症評価法の開発」(代表:鈴木)
  • JST A-Step
    「省エネルギーかつ高出力な平面発光型UV-C紫外線発光デバイス」(代表:下位)

令和2年度

  • 科研費基盤(B)
    「ヒト大脳皮質オルガノイドの機能を指標とした薬効評価法の開発」(代表:鈴木)
  • 科研費基盤(C)
    「上腕動作をトリガーとして発話の運動指令を制御するMotion-To-Speech」(代表:伊藤)
  • 科研費基盤(C)
    「化学発光増強効果を利用した超音波タグ生体光断層画像計測技術の研究」(代表:小林)
  • 科研費基盤(C)
    「ナノ多孔材料を用いた高感度気体簡易測定法の確立と生体ガス測定への応用の研究」(代表:丸尾)
  • 科研費基盤(C)
    「脳活動・眼球運動計測に基づく協調作業で生じる「場の空気」の可視化に関する研究」(代表:三浦)
  • JST A-Step
    「ナノ多孔体を用いた呼気アセトン分析チップの研究開発」(代表:丸尾)

令和元年度

  • 科研費基盤(C)
    「上腕動作をトリガーとして発話の運動指令を制御するMotion-To-Speech」(代表:伊藤)
  • 科研費基盤(C)
    「化学発光増強効果を利用した超音波タグ生体光断層画像計測技術の研究」(代表:小林)
  • 科研費基盤(C)
    「周期的制限給餌が睡眠・覚醒に及ぼす影響とその神経基盤」(代表:辛島)
  • 科研費基盤(C)
    「ナノ多孔材料を用いた高感度気体簡易測定法の確立と生体ガス測定への応用の研究」(代表:丸尾)
  • 科研費基盤(C)
    「脳活動・眼球運動計測に基づく協調作業で生じる「場の空気」の可視化に関する研究」(代表:三浦)
  • JST A-Step
    「ナノ多孔体を用いた呼気アセトン分析チップの研究開発」(代表:丸尾)
  • 私学学術研究資金
    「睡眠覚醒リズムを持つヒトiPS細胞由来神経ネットワークの創生」(代表:鈴木)
学内公募研究

令和5年度

  • 「共振器内共鳴励起型中赤外レーザーの高出力化」(佐藤篤)
  • 「車載用リチウムイオン廃蓄電池を利用したエネルギーマネジメントシステムの開発及び実証実験」(下位法弘)

令和4年度

  • 「省エネかつ高出力平面発光型UV-C紫外線発光デバイス」(下位 法弘)
  • 「赤色波長帯高出力固体レーザーの実用化」(佐藤 篤)
過去の学内公募研究等

令和3年度

  • 「省エネかつ高出力平面発光型UV-C紫外線発光デバイス」(下位 法弘)
  • 「リハビリ用歩行車における歩容解析に基づく回復指標の高機能化に関する研究」(中山英久)
  • 「赤色波長帯高出力固体レーザーの実用化」(佐藤 篤)

令和2年度

  • 「人工知能技術による補完機能を有するヒト感覚拡張システムに関する研究」(水野 文雄)
  • 「波長0.7μm帯医用高安定サブナノ秒パルスレーザーの研究」(佐藤 篤)
  • 「多孔質ガラス内での化学反応解析」(丸尾 容子)
  • 「酸素濃度計測に基づいたウシ乳房炎診断を目的とした簡易検査システムの開発」(葛西 重信)
  • 「省エネかつ高出力紫外線発光デバイスの研究開発」(下位 法弘)
  • 「ウェアラブル呼吸センサを用いた応用研究」(辛島 彰洋)
  • 「企業ニーズに基づいたAI開発」(鈴木 郁郎)

令和元年度

  • 「睡眠呼吸障害スクリーニング検査のためのウェアラブル呼吸センサの開発」(辛島)
  • 「波長0.7μm帯医用高安定サブナノ秒パルスレーザーの研究」(佐藤)
  • 「老若男女の健康を考えよう~生活習慣病リスクを正しく評価するための研究~」(多田)
  • 「人工知能による補助機能を有するヒト視覚拡張システムに関する研究」(水野)

関連リンク