レポート

建築学科 中村 琢巳 准教授が東北放送株式会社 SDGs社内研修会にて講演を行いました

2023518日(木)東北放送株式会社のSDGs社内研修会で、建築学科 中村 琢巳 准教授が「東北の歴史ある町と建物を、SDGsから見つめ直す」というテーマで講演を行いました。

中村先生の研究テーマである文化財保護・文化遺産の保存は、SDGs目標11のターゲットでも謳われています。

宮城県は小さな城下町が複数存在する地域色豊かな場所です。自然との共生をしているエリアでもあり、自然と都市の共生モデルとして親和性があります。また、宮城県沖地震、東日本大震災、近年の福島県沖地震など、度重なる被災・修復を経験し、災害に対するレジリエンスを高める課題が浮き彫りとなっている地域でもあります。災害とレジリエンスの関係を考える意味で、防災・減災時代の先取りをしているともいえますとお話されました。

講演では、歴史的建造物の保存、修復、活用を通しサステイナブルでレジリエントな地域づくりを研究テーマに具体的な地域活動(登米・塩竈・多賀城・涌谷・弘前等)も紹介しました。

参加者から「先生が報道に期待することはありますか?」という質問があり、中村先生は、「SDGsを考えるうえで、レジリエンスは重要な視点です。レジリエンスに注目すれば、研究としても、メディアの報道としても東北地方から積極的な活動ができる。地方色の時代の強みを意識して、まだまだ秘めたるものを掘り起こしたり、地域を再生させていく萌芽となる多様な文化遺産に注目してほしい。後付けではなく、再生の原動力となる報道の在り方も期待したい。そしてコロナ禍もあり町を人が歩くことも少なくなった現在、過疎化が進む地方の回遊性を促すきっかけになる報道も期待したい」と結びました。

参加された社員の方からは、「ただ観光だけの目線ではなく、これから先の未来につなぐ目線を学びました」「今後の取材活動や番組制作にとても有意義な講演でした」と感想をいただきました。