レポート

復興大学 県民講座⑳㉑㉒を開講しました

学都仙台コンソーシアムの復興大学県民講座が9月14日(土)に開講しました。

一昨年から一般の方々にも広く受講できるようになりました本講座では、本年も多彩な講師陣を迎え6科目34講座開催しております。

第20講目は「政治と科学をもういちど考える」をテーマに東北工業大学 教職センター 准教授 片山 文雄 先生にご登壇いただきました。

3.11 とくに福島原発事故から学ぶべきことは、あの時科学者も、政治家も、間違ったという事。その背景には、政治家・官僚は科学者を利用して政治的決定を正当化しようとし、科学者は政治を利用して研究活動のスポンサー役を求めてきた経緯がある。結果として震災後、政治家・官僚、そして科学者への信頼が低下した。政治にしろ科学にしろ「間違い」を認めることは難しく、復興における「間違い」の扱い方を振り返ってみても、「間違い」を忘れ「心機一転して頑張ろう」という雰囲気に流されるのではなく、「間違い」を覚えておくことが大事なのではないか。そして、一方の「間違い」だけを責めるのではなく、どんな「間違い」の指摘にも、我慢強く対応することが大事だと先生は示されました。

第21講目「放射能に汚染した環境からの内部被ばくとその線量評価について」第22講目「放射性ヨウ素、放射性セシウムによる内部被ばくの線量評価例と放射性核種の体内除去について」の2講座を東北工業大学 共通教育センター 教授 梅田 健太郎 先生にご登壇いただきました。

講義では、詳細なデータがプロジェクターに映し出され、順を追って放射性物質と環境の放射能汚染、そして被ばく線量評価例が示され、放射能・放射線による人体の内部被ばくについて学びました。そして後半の2講目では、安定ヨウ素剤が放射性ヨウ素に対して有効に働くという数々のデータから、吸入摂取した放射性ヨウ素や放射性セシウムでの内部被ばくを防ぐには、予想をしっかり立て、被ばくの危惧がある場合早く安定ヨウ素剤を摂取した方が良いというお話しでした。

講義後の質問タイムでは、福島原発問題という私たちの生活に大きな影響を与えた問題に対する切実な質問が数多く投げかけられました。

次回の講座23・24・25は、9月28日(土)13時30分から、今回同様に八木山キャンパス133教室で行われます。地下鉄八木山動物公園駅から東北工業大学八木山キャンパスまで無料シャトルバスの送迎がありますので、時刻もチェックしてください。

お申し込み、お問合せは http://www.fukkou-daigaku.gakuto-sendai.jp/

から、又は電話かメールで事務局まで。※今後の講座一覧はサイト内に掲載されております。

電話番号 022-305-3818 メール fukkoudaigaku@tohtech.ac.jp

第20講目「政治と科学をもういちど考える」東北工業大学 片山 文雄 准教授第20講目「政治と科学をもういちど考える」東北工業大学 片山 文雄 准教授
今年度 復興大学県民講座初!黒板の板書を熱心に書きとめる受講生の皆さま 今年度 復興大学県民講座初!黒板の板書を熱心に書きとめる受講生の皆さま 
第21講目「放射能に汚染した環境からの内部被ばくとその線量評価について」東北工業大学 梅田 健太郎 教授第21講目「放射能に汚染した環境からの内部被ばくとその線量評価について」東北工業大学 梅田 健太郎 教授
第22講目「放射性ヨウ素、放射性セシウムによる内部被ばくの線量評価例と放射性核種の体内除去について」第22講目「放射性ヨウ素、放射性セシウムによる内部被ばくの線量評価例と放射性核種の体内除去について」