レポート

来た、見た、学んだ。復興大学復興人材育成教育の現場実習を行いました。

11月17日(金)、学都仙台コンソーシアム復興大学「復興人材育成教育事業」の現場実習を実施しました。
今年度の最終回となる今回は、モデレータの三部佳英氏(宮城県建築住宅センター顧問)から車中で事前に講義を受けたあと、女川町、石巻市、東松島市の職員の方々のお話を伺いながら、それぞれの地域での特色ある復興手法と現在の様子を学んできました。

女川町では、新市街地「シーパルピア女川」の整備に民間中心のまちづくり会社「女川未みらい創造(株)」を活用していました。持続可能なにぎわい創生のために、町有地はリースとし、テナントミックスの手法を用いていました。新女川駅の駅舎から続く「レンガみち」は海まで続き、発展する女川を象徴しているようでした。

石巻市では、伝統的基幹産業である水産業・水産加工業の要となる「石巻市水産物地方卸売市場」を訪問しました。3.11に全壊し、同年7月に応急仮設テントで水揚げを再開しました。国内最大の全長880mの閉鎖式水揚棟となって今年9月1日にオープンした新市場は、国際的な衛生管理方式であるHACCP対応の衛生管理方式を導入していて、場内はとても整然としていました。また、以前にはなかった防潮堤も新設されていました。

東松島市では、旧JR野蒜駅舎を活用した「震災復興伝承館」と高台に造成した防災集団移転地域、、そして統合新設された「宮野森小学校」を見学しました。
津波で破壊された券売機や2時48分を指したままの大時計が残る震災伝承館では、映像資料で当時の様子を学びました。野蒜地区に残った居宅もありましたが、建替える場合には、前面道路から床面までの高さ規制があります。住宅移転の他、JR仙石線と共に野蒜駅と東名駅も移転した「野蒜ケ丘」には、純木造の構造が美しい「宮野森小学校」が豊かな自然を背後に新設されていて、地域の将来を託す子供等の教育環境復興に力を注いでいることが理解されました。

平成30年2月17日まで、土曜日に実施する講座は、随時お申し込みを受けています。お申し込み、お問合せは、http://www.fukkou-daigaku.gakuto-sendai.jp/ から、又は電話かメールで事務局まで。※今後の講座一覧や現場実習はサイト内に掲載されております。
 電話番号 022-305-3818 メール fukkoudaigaku@tohtech.ac.jp

女川町まちなか交流館にて、被災規模や復興計画、行政と民間の役割分担について伺いました。 女川町まちなか交流館にて、被災規模や復興計画、行政と民間の役割分担について伺いました。
海へつづく「レンガみち」。両側にテナントミックスによる飲食店や工房、ミニスーパーが立ち並んでいます。 海へつづく「レンガみち」。両側にテナントミックスによる飲食店や工房、ミニスーパーが立ち並んでいます。
新築により、全長880mの閉鎖式水揚棟となって再開した「石巻市水産物地方卸売市場」 新築により、全長880mの閉鎖式水揚棟となって再開した「石巻市水産物地方卸売市場」
新市場はHACCP対応になり、床は綺麗に洗浄され、器材も整然としている。 新市場はHACCP対応になり、床は綺麗に洗浄され、器材も整然としている。
2時48分を指したまま、東松島市震災復興伝承館(旧野蒜駅舎)に残された時計 2時48分を指したまま、東松島市震災復興伝承館(旧野蒜駅舎)に残された時計
大きなガラス越しに美しい木組みが、そして森が見える宮野森小学校 大きなガラス越しに美しい木組みが、そして森が見える宮野森小学校