講座情報
令和5年度「地域未来学」講座15 開催報告
日 時:10月14日(土)13:30~14:30
講 師:梅山 光広先生(石巻専修大学 理工学部 機械工学科 教授)
タイトル:「革新プロジェクトを進める人へのエール-ミドルマネージャーの開発マネジメント事例-」
昨年に引き続き、モビリティを通してエネルギーや先進都市について研究されている、梅山先生にご講義いただきました。
初めに、「平成の失われた30年」について解説され、バックグラウンドが違う人達の間でのコミュニケーションが混迷しているという問題点を挙げられたのち、自身の認識として、今の時代は、やりがいのある仕事に取り組みたいと思う人は多い一方、信じている価値の違いによるコミュニケーショントラブルにより苦しむことがあるのではないかとされました。
社会の価値観やライフスタイルの変化に触れた後、エネルギー消費量について大きな時間軸で考えると、経済発展の代償としての気候変動という課題を抱えており、この部分の説明が足りないために、若い人が困惑していると話されました。また、コミュニティのあり方として、これからは自分の思いやスキルに基づいて、「個人」が社会を動かすという社会構造や、その個人が社会に「貢献・共有」していく価値観が広まっていく、その上で、「持続可能性」という言葉が未来社会のキーワードになっていくと話されました。
中盤は、先生自身の活動事例を紹介されました。
石巻ボストン化構想、石巻SDGs未来都市、コンパクトシティなど、今後考えられるまちづくりの構想について紹介されました。特に移動手段の多様化をはかるべきで、そのエネルギーは電力中心で賄えると良いとされました。実際に多様化できる移動手段(モビリティ)について、画像や動画で事例を紹介されました。
後半は、先生の前職における開発経験をもとに、「謙虚な姿勢で思い切った行動をする」「立場・担当を超えた協力で問題解決にあたる」「情報伝達に邁進する」など、プロジェクトリーダーとしての心構えや行動において必要なマインドを述べられました。
これからの未来を作り出す人物像として、以下の点をあげられ講義を終えられました。
・価値に気づき、ものづくりに打ち込む人
・AIを学んで使いこなす人
・価値を共有し、壁を越えたリーダーシップを発揮する人
・黒子で支援し、成功に導く人
・常にパートナーシップを考える人