講座情報
令和5年度「地域未来学」講座5 開催報告
日 時:7月15日(土)13:30~14:30
講 師:渡邊 千恵子先生(尚絅学院大学 総合人間科学系 社会部門 教授)
タイトル:「エシカル(倫理的)消費で"ぐっといい未来"に」
「エシカル」について研究されている渡邊先生にご講義いただきました。
はじめに、地球と経済、人間社会の関係性に触れ、経済が地球に大きな影響を与えている状況であることを解説され、「エコロジカル・フット・ポイント」という指標や、SDGsについて触れながら、地球環境をどのようにより良くすべきかということについて話されました。
その後、アパレル業界の劣悪な労働環境により起きた事例として「ラナプラザの悲劇」や、児童労働の実態を取り上げたのち、製品のライフサイクルの中でも、様々な社会的課題があることを指摘されました。これらの課題は、人や社会、地球環境、地域に配慮した考え方や行動である「エシカル消費」を通じて、解決することができると話され、エシカル消費を推進するラベルを紹介しながら、どういった取組みがなされているかを説明されました。
まとめとして、買い物は投票行動に通じる部分があるとし、どういった物を応援するか、支持するかということを考えて消費すべきで、このことは中学校の家庭科でも教わる「消費者の権利と責任」という部分にあたると指摘されました。「ひとりの百歩より、100人の一歩」「問題の一部ではなく、解決の一部になる」というメッセージを伝え、一人一人ができることをしていくべきと伝えられ、講義を終えられました。
地球何個分の負荷が今の地球にかかっているかなどの、わかりやすい指標や考え方を示しながら「エシカル」という言葉について伝えていただきました。