講座情報

令和5年度「地域未来学」講座21 開催報告

日 時:11月18日(土)14:45~15:45
講 師:熊野 彰様(手しごとAKIU 代表(仙台箪笥 熊野洞 代表))
タイトル:「秋保地域の近況報告」

「仙台箪笥(たんす)」の職人であり、秋保地域の活性化にも取り組んでいる熊野様にご講義いただきました。

はじめに、秋保工芸の里や手しごとAKIU等、秋保地域で行っている取組みに関し、現状や課題について説明されました。秋保のブランド化を目指しているということで、助成金を活用しながら開催している、あきうクラフトフェア「手ん展」やシンポジウム、熊本県伝統工芸館と連携した展示会等、様々な催事について紹介されました。これらの取組みを通して、産学官連携による「工芸のまち」の実現を図っているとお話しされました。

中盤は秋保地域について、秋保地域の歴史や現在あるスポットについて紹介されました。
また仙台市と取り組んでいる、エリア別ブランディング西部エリアワークショップについても紹介され、そのワークショップで出された特徴や課題についても示されました。

後半は熊野さん自身の工人としての仕事について紹介され、コロナ禍といった社会情勢に合わせて伝統工芸「仙台箪笥」の卓上版の作成や、箪笥の塗り替え修理、金継ぎ修理といった、ものを長く使い続けてもらうための取組みについて、画像も交えてお話しされました。

今後の挑戦として、「後継者の育成」「県を超えた技術交流・指導で技を伝える」「作り手・使い手・つなぎ手が集えるまちの形成」「手しごとのすばらしさ、魅力を伝える」といった点をあげられました。まとめとしてヒト・モノ・コトが風景になって、観光になり、文化になると捉えており、秋保が頑張っていることを発信し続ける、協働して自分たちのまちを作る努力を絶やさない、次世代の担い手を育成できる環境をつくる、何より、秋保全体でおもてなしが出来る体制を構築していくことが必要と話され、講義を終えました。