東北工業大学
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2021.12.16

令和3年度「地域未来学」講座30 開催報告

日時
12月11日(土)14:45~15:45
講師
邑本 俊亮 先生(東北大学 災害科学国際研究所 教授)
タイトル
「災害と人間の心理~災害対応力を高めるために~」

東北大学 災害科学国際研究所の邑本 俊亮先生より、認知心理学の視点から、災害時の人間の心理や対応について、ご講義をいただきました。

災害時の私たちの認知特性として、リスクの過小評価をしがちであり、自分だけは大丈夫!という視点で物事をとらえてしまう特徴を「災害時の認知バイアス」として紹介されました。
それは次の4つの、①正常時バイアス ②楽観主義バイアス ③確証バイアス ④集団同調性バイアスであり、それぞれの特徴を説明いただきました。
平常時は、バイアスによって私たちの心理的安定は保たれていますが、災害時は逆効果になってしまうことから、災害時にはそれらのバイアスが働いてしまうことを認識し、振り払う心構えが重要だと述べられました。

では、どういった時に危険スイッチが入るのかについて、「環境の明らかな変化」と「他人の声掛け」を示し、被災者の声も紹介した上で、緊急時には命令口調で切迫感のある声掛けが有効であると述べられました。

続いて、緊急時の心理と行動にはどのような特性があるのかについて解説をいただきました。
特性として挙げられたのは、次の4つです。
①情報処理の範囲が狭くなる ②注意集中による見落としが起きる
③熟慮的思考が困難になる ④家族のことが気になる
これらの特徴を踏まえ、家族のことを考えながらも、冷静に判断する行動として「津波てんでんこ」が示され、家族間で事前に災害時の行動について話し合っておくことが重要と話されました。

最後に、今後のために私達ができることについて、次の3つのポイントをお示しいただきました。
・知ること(災害と人間の心理を知る)
・育むこと(災害を生き抜く力、災害時に体が動くようにしておく防災訓練)、
・忘れないこと(震災を忘れない)
人間の特性や心理を知り、正しい知識を身に付け、生きる力を育むこと、そして震災を忘れないために何度も思い起こして欲しいとメッセージを述べられ、講義は終了いたしました。

【参考図書】
『心理学の神話をめぐって 信じる心と見抜く心』 邑本俊亮・池田まさみ(編)誠信書房
『教師のための防災学習長』 小田隆史(編著) 朝倉書店

令和3年度「地域未来学」講座30 開催報告
令和3年度「地域未来学」講座30 開催報告
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